病院や薬局でもらう他
市販もされているステロイド剤。
非常に優れた抗炎症作用を持ち
湿疹や炎症に効果的です
しかし、その一方
「強いから怖い」
「副作用があるから」
と使うことに抵抗感を感じている方も
いらっしゃいます。
確かにステロイド剤には副作用はありますが
ステロイドに限らず
薬に副作用は必ずついてきます
それが内用であれ外用であれ。
大切なのは正しい使い方と副作用に対する知識。
皮膚に塗るステロイド外用剤の目的は
その部分、つまり局所的に作用させること。
内用ステロイド剤と違い
全身の副作用は出にくいものです。
また、ステロイド外用剤は
強さのランクが明確にされています。
この強さのランクは作用の強さではなく
吸収度の違いによって5段階に分けられています。
Ｓｔｒｏｎｇｅｓｕｔｏ(最も強力)
Ｖｅｒｙ Ｓｔｒｏｎｇ(かなり強力)
Ｓｔｒｏｎｇ(強力)
Ｍｅｄｉｕｍ(中程度)
Ｗｅａｋ(弱い)
の5段階。
最も強いＳｔｒｏｎｇｅｓｕｔに分類される成分は
体に大変吸収されやすく作用が強いため
原則として子供にはつかいません。
Ｗｅａｋに分類される成分は
体に吸収されにくいもので
薬を吸収しやすいお尻や陰部にも使われたりします
このように、ステロイド外用薬は
目的別にきちんと使い分けされているのです。
ただ、先ほども言ったように薬に副作用はつき物。
指導された使い方を守らず
自分の判断で回数を増やしたり
使用部位を勝手に広げたり
自己判断で長期間使い続けるなど
間違った使い方をすると
副作用が出てくる確率が上がるのです
ステロイド外用剤の副作用としては
皮膚が薄くなる
血管が浮き出る
などがあり
これより頻度低いまれな副作用としては
多毛
皮膚萎縮
色素脱失(その部分の色が抜ける)
などあります。
特に注意しなければならないのが顔
顔面は、体に比べ皮膚が薄い分吸収がよく
強いステロイドは使わず、
必要最小限の使用で
定期的に診察をうける必要があると思います。
上野薬局でも
皮膚のご相談に来られた方の症状を見て
ステロイド外用剤をおススメすることがありますが
その中でよくご質問いただくのが使用期間。
ステロイドは優れた抗炎症作用をもっているので
だいたい数日～1週間程で効果が現れてきます。
もし、正しい使い方で1週間以上たっても
患部の改善が見られない場合は
一度ご相談いただいたほうが良いと思います。
ちなみに
ステロイド外用剤の注意書きに
長期連用しないとありますが
この長期連用の目安は約2週間です。
中にはその症状によって長期にわたって
医師の判断でステロイド外用剤を
使っておられる方もいらっしゃいます。
その場合自己判断によって
急に中止すると一時的に症状が
悪化するケースもまれにありますので
自己判断は止めて下さいね
ステロイド外用剤の優れた効果を味方につけるには
年齢・症状・部位などから適したランクの外用剤を
選ぶことがポイントです。
そして、それを正しい方法で使えば
決して怖い成分ではないのです
それでも、
「やっぱりステロイド剤に不安がある」という方は
上野薬局に納得いくまでご相談下さいね。